食堂のDX体験記

小さな食堂でgoogleのローカル検索を使って無料で集客する方法

食堂のDX体験記

親の小さな食堂のDX体験記。小さな食堂では薄利なので広告費がかけられません。無料で集客する方法を探す中、googleのローカル検索の対策は無料でできて、googleでお店を探す人にお店の見つけてもらいやすくできそうなので、googleのローカル検索対策を進めました。

40年以上続く親の食堂では、地域の開発が進んで飲食店が周りに増えたことや、マスターやママの年齢が上がるにつ入れてお客様の年齢も上がることで、昔から足しげく通ってくれるお客様中心の経営に変わっています。

そんなお店に今よりも集客するためには、幅広い年齢の方にお店を知ってもらう必要があります。ただ、食堂の利益は薄利なのでチラシ等に広告費をかけてもなかなか回収ができないのが実情です。

そこで「お金をかけずに多くの人に知ってもらえる方法」として、googleのローカル検索でランキングを高める方法があったので、実際に親のお店でチャレンジした体験をまとめました。

googleの「ローカル検索」とは

まず最初にgoogleの「ローカル検索」ですが、google検索で場所に関連する検索キーワードを検索したときに、主に関連性、距離、知名度などの要素を組み合わせて最適な検索結果を表示する仕組みのことを言います。

簡単に言うと、googleで「甲府 ラーメン」といった「地域名 + メニュー名」などのキーワードで検索したときに、その地域で関連性の高いお店の一覧をマップと一緒に出してくれる仕組みです。

googleのローカル検索結果には、ランキング上位3位までのお店が1ページ目に表示されますので、集客のための対策としてランキング上位3位以内を目指して対策しました。

ローカル検索結果のランキング要素について

ローカル検索にどのようなお店が表示されるのか、googleの公式ページを見てみると

「イタリア料理レストラン」を検索すると、ローカル検索結果として、ユーザーが行きたくなるような近くのレストランが表示されます。

と書かれています。そのページによると、「近くの」というのは、単純に利用者が検索している場所からお店が近いかを意味するそうです。また検索キーワードに地名が入っていたら、その地名からお店まで近いかどうかです。

また、「ユーザーが行きたくなるような」は、検索キーワードとの関連性や視認性の高さで判断しているそうです。関連性については、後ほど説明するgoogleビジネスプロフィールに登録されている情報と合致する度合いをさすようです。

また、視認性の高さとは、簡単に言うとその地域でのお店のブランド力や知名度です。また、お店の公式ホームページの検索順位や公式ホームページ以外でどれだけお店が紹介されているかも、視認性の高さの要素のようです。

ちなみに、公式ホームページ以外のページでgoogleが「あなたのお店の情報」が書かれていると判断する材料は、「店舗名、住所、電話番号」のセットで、3つの情報が統一されている必要があります。

またgoogleビジネスプロフィールのクチコミ数やその評価も、ローカル検索結果のランキングに影響します。口コミに関してはgoogleの公式ページに、

  • ビジネスに関してユーザーが投稿したクチコミに返信しましょう。クチコミに返信することで、ユーザーの存在やその意見を尊重していることもアピールできます。ユーザーから有用で好意的な内容のクチコミが投稿されると、ビジネスの存在感が高まり、顧客が店舗を訪れる可能性が高くなります。
  • google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。

とはっきりと書かれているので、好意的な口コミを多く集めて必ず返信をするとランキングが高くなるようです。

google ビジネスプロフィールについて

googleビジネスプロフィールとは、googleが無料で提供している情報管理サービスです。googleビジネスプロフィールに登録すると、検索結果やgoogleマップ上に掲載されているお店の情報を編集できるようになり、またgoogleでの口コミへ返信ができるようになります。

googleビジネスプロフィールを使ってローカル検索結果で表示される頻度を最大化する方法のヒントとして、googleの公式ページでは

  • ローカル検索結果は、検索語句との関連性が十分に高いものが表示されるため、ビジネス情報の内容が充実しているほど、検索語句と一致しやすくなります。
  • 関連性とは、検索語句とローカル ビジネス プロフィールが合致する度合いを指します。充実したビジネス情報を掲載すると、ビジネスについてのより的確な情報が提供されるため、プロフィールと検索語句との関連性を高めることができます。

と書かれているため、googleビジネスプロフィールの内容はできる限り充実させた方がよさそうです。

また、googleビジネスプロフィールでは写真を登録することもできます。的確で訴求力のある写真でお店やメニューを紹介すれば検索した人にアピールできるので、できるだけ写真を掲載するようにするといいと思います。

googleローカル検索のランキング要素まとめ

googleローカル検索のランキング要素まとめ

・距離
・関連性
  ┗ ・googleビジネスプロフィール内の情報とのマッチング
・視認性の高さ
  ┗ ・ブランド力
    ・知名度
    ・口コミの数と評価
    ・公式ホームページのSEOの検索順位
    ・他ページで紹介されている量

親の小さな食堂でローカル検索でランキングを上げるためにやったこと

  1. 対策するキーワード選び
  2. 情報の整理(屋号、住所の書き方、電話番号の統一)
  3. googleビジネスプロフィールの内容の充実・写真の投稿
  4. 口コミへの返信・口コミのお願い
  5. googleビジネスプロフィール定期的な情報の更新
  6. 無料で登録できるページの調査・登録
  7. 公式ページへの被リンク依頼

対策するキーワード選び

対策したいキーワードをいくつか挙げて、実際に「エリア名+メニュー名」で検索をしました。検索して表示された上位3位のお店の口コミの数や評価、Googleビジネスプロフィールの内容を確認して、そのお店よりも口コミを獲得できるか?ビジネスプロフィールの内容を充実できるか?専門的なお店が近くに多くないか、現在の何位に表示されているのかを確認して、上位3位まで上げれそうなキーワードを選びました。

情報の整理

お店の屋号に「御食事処」や「割烹」が付いてる付いてない、住所が市町村合併前の住所で登録されているなど、インターネット上の情報が統一されていなかったので、どの表記で統一するかを決めました。親の食堂は特定のメニューの専門店ではないのでできませんでしたが、専門店の場合は、屋号にメニューの名前を入れたほうが関連性を強めることができます。(例:そば処〇〇)

googleビジネスプロフィールの内容の充実・写真の投稿

ユーザーの検索キーワードと一致しやすくするために、登録できる内容は全て登録しました。地域名とメニューの名前で飲食店を調べたときに、そのメニューの画像とともにローカル検索結果に表示されるので、各メニューの写真も登録しました。

2022.11 追記 オーナーやお客さんが投稿した写真の内容を判断して、googleが勝手に人気メニューのページを作ってくれる機能が付きました。

口コミへの返信・口コミのお願い

口コミの内容や評価、クチコミの数、返信の内容もランキングの要素なので、これまでに来ていた口コミに全て返信しました。悪い評価の口コミにも、きちんと返信しました。好意的な口コミの内容がローカル検索結果に表示されやすく、メニューの名前が強調表示されるので、仲良くなったお客様にはメニューの名前を入れた口コミをお願いしました。

googleビジネスプロフィールの定期的な情報更新

googleビジネスプロフィール内の情報は、最新の情報に保つことを求めているので、定期的に更新しました。とくに通常と異なる営業時間になる日は、特別営業時間として事前の登録を求めています。また時折、googleから営業時間や属性などの情報が正しいかどうかの確認があるので、確認が来たらできるだけ早く対応しました。

外部のページで無料で登録できるページの調査・登録

googleビジネスプロフィールやお店の「店舗名、住所、電話番号」の3つの情報が載っているページの量もランキング要素なので、無料で登録できるグルメサイトや、地図サイト、お店を紹介しているポータルサイトにたくさん登録しました。
また既に登録されているページの内容で、「店舗名、住所、電話番号」の表記が少しでも異なるものは、同じお店の情報として判断されない可能性があるので、統一した情報に修正しました。

公式ページへの被リンクのお願い

お店のことを好意的に書いてくれてくれているページの管理者に連絡して、「店舗名、住所、電話番号」の表記と、公式ページへの被リンクをお願いしました。

ローカル検索の対策を行った結果について

対策をはじめてから半年程度で、上位表示を狙いたいメニューと店舗のあるエリア名で3位以内に表示させることができました。なお、「お蕎麦」のキーワードで上位表示を狙いましたが同じエリアにお蕎麦の専門店が複数あり、上位表示はできませんでした。

まとめ

ローカル検索対策は効果が出るまで時間がかかります。なので集客面の即効性はありませんが、無料で対策ができるので、やらないともったいないかも。また狙うキーワードによっては、競合が強すぎて上位3位以内が狙えない場合もあるので、対策を始める前に確認をした方がよさそうです。ちなみに田舎ではまだgoogleローカル検索の対策をしているお店は少ないので、少し対策すれば上位表示できるかもしれません。