食堂のDX体験記

小さな食堂におすすめのPOSレジアプリとして比較される「Airレジ」と「スマレジ」について

食堂のDX体験記

親の小さな食堂をDXする体験記。40年以上親の食堂の様子を見てきて、20年以上IT企業でいろんなITツールを使って働く息子が、親の食堂に対しての最適なDXを進めていきます。超アナログな食堂はレジというものがなく、ノートと電卓でこれまでやってきました。注文をノートへ記入し忘れたり、計算ミスによって意図しない割引をしていることもチラホラ。そこでDXの手始めとして、レストラン等でよく見かけるハンディで注文の受付が出来るPOSレジの導入を検討してみました。

親の小さな食堂ではレジに使用できるスペースは限られていて、レジスターやキャッシュドロアーさえも置くスペースがなく、簡単な金庫が「レジ」替わりとなっています。

そこで、POSレジを導入する場合でも、大きなものは導入が難しいです。そこで、省スペースでPOSレジ機能を使用できるタブレット型のPOSレジシステムの「Airレジ」と「スマレジ」に絞って、実際に体験したうえで商品レビューを書いていきたいと思います。

小さな食堂のレジ周りDX化について~POSレジシステムの比較~

食堂のDX化の手始めに、大手レストランで行われているような、レストランのホール係がハンディで注文を受け付けて注文伝票をつくって、各調理担当にオーダーが自動的に流れて、さらには、売上データの分析ができるようにすることを目標にして調査を開始いたしました。調査を始めると、POSに関するサービスは数が非常に多く、POSレジ機能と、注文を受け付けるサービスは別のサービスであることに気付きました。

POSレジは「登録→会計→売り上げ分析」といった機能が基本機能となります。今回、商品を比較する「Airレジ」も「スマレジ」もPOSレジの基本機能は無料で利用できます。

お客様から注文を受ける方法については、ホール係がハンディで受付するタイプと、テーブルのタブレットで注文をするテーブルオーダータイプと、お客様のスマホで注文するモバイルオーダタイプの3タイプがあります。利用するPOSレジサービスによって、展開できるオーダータイプやサービス料が異なるので、将来的にどのようにDXを進めたいか、かけられる費用はどのくらいかによって、POSレジサービスを選択していくことになります。

Airレジ-ホットペッパーグルメを展開しているリクルート社のPOSレジアプリ

Airレジは、ホットペッパーグルメなどを展開するリクルート社が提供するタブレット型のPOSレジアプリです。月額利用料は0円。リクルート社は、飲食店向けのアプリ「Airシリーズ」を展開しており、POSレジサービスのAirレジは、同じく無料で利用可能なアプリ「レストランボード(顧客管理・予約台帳アプリ)」や「Airメイト(店舗運営・売り上げ分析アプリ)」と連携が可能な為、飲食店業務を比較的安価で広くDX化をされたい飲食店は、Airシリーズでまとめたほうが使い勝手がよくなります。今回ご紹介するAirレジ以外のAirシリーズについてはまた別の機会にご紹介いたします。

尚、AirレジはiPad専用のアプリなので、飲食店側でiPadを用意する必要があります。アプリの利用料は無料ですがiPadを用意するための導入コストがかかります。尚、同じくAirシリーズの決済サービス「Airペイ」を同時に申し込むことでiPadを無料でレンタルできるキャンペーンなど、頻繁にお得なサービスを展開しているのでAirレジを申し込みをする前に担当者に確認をしておくと、お得にスタートできる場合があります。

Airレジアプリの商品情報

導入コストiPadを店舗側で用意。iPadは5万円~10万円かかります。
Airペイとの同時申込でiPadを無料でGETできることも。
申込時にお得なキャンペーンがないか確認ください。
月額利用料Airレジアプリの使用料は無料
対応OSiOS
※iPadが必要
出来る事基本のレジ機能、商品管理、売上分析、その他サービスとの連携
サポートメール
チャット
電話
公式ページhttps://airregi.jp/jp/lp/entry_regi_order/

Airシリーズのオーダーシステム Airレジオーダー

Airシリーズのお客様から注文を受けるサービスの「Airレジオーダー」は、ハンディで注文を受け付けるタイプと、お客様のスマホから注文するモバイルオーダーの2つのタイプで利用できます。Airレジアプリに登録したメニュー情報を使用するので、サービス毎にメニューを登録する必要はありません。

Airオーダーのハンディは、iPadやiPhoneを使用します。また、iPadやiPhoneはお店側で用意する必要があります。月額の利用料は13200円で5台までハンディとして連携可能です。

尚、ハンディで注文を受け付ける場合、厨房へのオーダーの流し方によって導入費用が変わります。厨房のプリンターにオーダーを出力する場合は、プリンターの導入や各種設定が必要なため、初期導入サポート費用165,000円がかかります。オーダーを厨房のiPadに映すタイプは初期導入サポート費用はかかりません。 

初期導入サポート費用165,000円※厨房のディスプレイに表示するタイプ場合は0円
月額利用料13,200円
対応OSiOS
※iPadまたはiPhoneをお店側で用意する必要あり。
備考5台まで連携可能。6台目以降は別途費用がかかります。
公式ページhttps://airregi.jp/order/

周辺機器について

レシートのプリンターや、POSと連動したドロアーが必要な場合は対応機種を購入する必要があります。

周辺機器紹介ページ https://airregi.jp/jp/device/?ref=airregi_navi

スマレジ-株式会社スマレジが提供するPOSレジアプリ

スマレジは、株式会社スマレジが提供するタブレット型のPOSレジアプリです。月額利用料は0円。飲食店の運営をまるっと効率化できるフードビジネスプラン(月額11,000円~)では、複数の店舗をグループ化して売上管理や分析することが可能です。繁盛店や2店舗目、3店舗目を考えている飲食店におすすめです。

導入費用無料
月額利用料無料
対応OSiOS
※iPadまたはiPhoneが必要
出来る事基本のレジ機能、商品管理、売上分析、その他サービスとの連携
サポートメール
※フードビジネスプランでは
チャットや電話でもOK
公式ページhttps://smaregi.jp/

スマレジのオーダーシステム 「オーダーエントリー」

スマレジが提供しているオーダーエントリーシステムは、オーダーをハンディで受け付けて、テーブル毎のオーダーの管理が出来るシステムです。POS(スマレジ)と連携しないとあまり便利ではないのですが、オーダーエントリーシステムを単体で利用する場合は無料で利用できます。

導入費用無料
月額利用料11,000円/月額 ※スマレジと連携する場合
対応OSiOS
※iPadまたはiPhoneが必要
公式ページhttps://waiter.smaregi.jp/

周辺機器について

レシートのプリンターや、POSと連動したドロアーが必要な場合は対応機種を購入する必要があります。

周辺機器紹介ページ https://smaregi.jp/hardware/

まとめ

POSレジの基本機能は商品登録、レジ機能、売上分析まででどちらも0円。ハンディでの注文や、そのほかのサービスとの連携を踏まえて、業務効率化にどこまでコストをかけれるかによってサービスを選ぶ必要があります。POSレジだけに限定するのであれば、決済サービスの申し込みでiPadやカードリーダーを無料で借りられる「Airレジ」が導入コストを抑えられます(2022.05.28現在)。また、ハンディでのオーダーシステムを含めると、スマレジの方が月額利用料を抑えて利用できます。

Airレジもスマレジも、レシート用やプリンター、厨房にオーダーを流す用のプリンター、キャッシュドロアー、POSレジ用のiPad(1台)、ハンディー用のiPhone/iPad(仮に3台)を用意して万全な体制で始める場合は機器の購入費用として30万円以上かかります。

マスター(父)とママ(母)の2人で切り盛りする食堂では、業務効率化による人件費のコスト削減も難しいため、ハンディの利用は今後にもちこして、まずは無料で利用できるPOSレジシステムのみの導入を検討したいと思います。